第2期-第10回大平建築塾2014・・・大平宿の保存を語り続けよう

 「大平建築塾」は、民家を積極的に活用し、大平宿の保存を語り続けようという趣旨により、生活文化同人が実行委員会を組織し、平成6年から開始され、平成26年で通算20回目となります。累計1,000人を超える皆様にご参加いただきました。

 大平建築塾では、民家での宿泊や、竃と囲炉裏での炊事体験と共に、周辺樹木の整備、障子の貼替え、水源地の応急処置や散策路の草刈り等を行いながら、大平宿の生活環境と保存活用の経緯を学び、大平宿を通して日本文化・伝統技術を次世代伝えることの大切さについて語りあってきました。近年の大平建築塾では、建物実測や、柱の傾き・不同沈下等の破損調査を行い、のこす会や飯田市への報告をいたしました。

 平成26年に、第2期最後の回として、大平宿の今後を担う輪を広げ、大平宿が何を求められているのか、守るべき姿はどのようなものか、意見を交わせる場所にできればと考えています。

皆様のご協力、ご参加をお願いいたします。

大平建築塾実行委員会 一同 


本年は第2期10回目ということもあり、例年の分科会や伐倒体験などの活動に加え、人形劇公演や、座談会など、盛りだくさんの内容になっております。

※参加申込みされた方にはパンフレットを配布いたします。

 

※参加希望人数・当日の天候によって、内容の変更を行うことがありますが、どうぞご了承ください。

 

◆日程:2014年8月9日(土)~11日(月)

 

スケジュール

◆9日(土)

 13:00~ 長野県飯田市大平宿場内にて受付開始

      (JR飯田駅前でも集合予定です)

       宿泊建物の掃除・障子はり等

 14:30 開塾式

 15:00~17:00 分科会

 1)木造学校・さかえ屋破損調査チーム 

  明治初期建築の民家「さかえ屋」の現状の調査を行います。

  目視の確認に加え、柱の傾斜、不陸の記録を予定しています。

  歴史的な木造建築の破損調査を体験できる分科会です。

 2)木造学校・八丁屋平面図実測調査チーム 

  江戸末期建築の民家「八丁屋」の実測調査を行います。

  平面図、断面図などの実測を行う予定です。

  伝統構法の建築をじっくり観察できる分科会です。

 3)周辺環境観察・整備チーム 

  2日目の朝の樹木伐採体験の下見、周辺樹木の与える民家へ
  の影響を確認します。

  また、大平ならではの自然を体験しながら、大平宿内の草刈
  りなど周辺整備を行います。

   外で体を動かしたい方、ぜひご参加ください。

 17:00~ 炊事、夕食、風呂焚き

 19:00~ 懇親会、大平宿の歴史・スライド、分科会の報告

 

 

 

◆10日(日)

 6:30~8:00 起床、炊事、朝食

 8:00~ 上水取水口の点検(希望者のみ)、

      周辺樹木伐倒体験(希望者のみ)

 10:30~11:20 いいだ人形劇フェスタ プレゼント公演

     劇団:江戸糸あやつり人形

     演目:「かっぽれ」「酔いどれ」「都鳥」「獅子舞」

 11:30~12:00 宿場内案内(希望者のみ)

 12:00~13:00 昼食

 13:30~16:00「離村から45年、これからどうする大平」

        ―後藤治先生と囲炉裏をかこんで座談会―

 17:00~ 炊事、夕食、風呂焚き

 19:00~ 懇親会

 

◆11日(月)

 8:00~12:00 炊事・食事、宿泊した建物の掃除

 12:00  閉塾式、解散

 


大平建築塾2014・特別企画

 「離村から45年、これからどうする大平」

 ―後藤治先生と囲炉裏をかこんで座談会―

 

第2期の最終回をむかえるにあたり、特別企画です。

大平建築塾の2日目に開催いたします。

 

日程:8月10日(日)13:30~16:00

会場:大平宿(おおだいらじゅく)・紙屋

 

大平は、昭和45年に一斉離村となってから、45年をむかえようとしています。

飯田市の水源地でもある大平地区は、環境と歴史的景観・民家の保存が目指されてはいますが、現在、建物は屋根や足元からの破損・腐朽が進んでおり、早急な手当を必要としています。 

日本各地に「限界集落」が存在し、都心部までもが「消滅可能性都市」と呼ばれる現在、歴史的建造物の空家化をいかに考えるかは、大平だけの問題ではありません。

全国に広がってきているこの状況、みなさまのところは如何に? 

無住の里・大平は、どんなことをすると活かされるのか、沢山の課題がありますが、まずは、頭をやわらかーくして、まずはざっくばらんに与太話からはじめましょう。 

大平に関する質問やご意見、後藤先生への質問を事前に募集しています。

下記、事務局までご連絡ください。

oodairakenchiku@gmail.com(大平建築塾2014事務局 中村・海東)

■後藤治先生・プロフィール

工学院大学教授。工学博士。

東京大学博士課程を中退後、文化庁文化財保護部建造物課文部技官、文化財調査官を歴任。

歴史的建築物及び町並の保存修復、歴史的建築物の保存に関わる制度、伝統的な木造建築の構法・技術を専門とする。

著書に、「市民と専門家が協働する 成熟社会の建築・まちづくり(2014)」、「食と建築土木 たべものをつくる建築土木(2013)」、「それでも『木密』に住み続けたい!路地裏で安全に暮らすための防災まちづくりの極意(2009)」など多数。

[備考]

「限界集落」とは、過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になって冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落をいいます。

国土交通省の「過疎地域等における集落の状況に関するアンケート調査(※)」によると、10年以内に消滅の可能性のある集落が423集落、「いずれ消滅」する可能性のある集落が2,220集落、合わせて2,643集落とされています。

※ 調査基準:2006年[平成18年]4月、2007年[平成19年]1月中間報告、2008年[平成20年]8月17日最終報告


△開塾式後の集合写真

 

今年は、地元からの日帰り参加者も含めると総勢66名の参加でした。

大平建築塾2014(第2期10回)・報告

 

大平建築塾2014ご参加の皆様、お疲れ様でした。

今年の大平建築塾は、台風11号最中の開催となりましたが、飯田市や大平宿をのこす会をはじめとした地元の皆様、参加者の皆様に支えられ、無事終えることができましたことを、実行委員一同心より感謝申し上げます。

 

無事と申しましても、山道の往復で、倒木と戦ってくださった方が多々おられます。

心身ともにご苦労おかけしてしまい、大変心苦しくも、悪天候ながら、予定していた調査や整備・公演等を実施することができましたことを重ねて御礼申し上げます。

誠にお世話になりました。ありがとうございました。

第1期から数えると20年間続けた大平建築塾。

第1期は、150名を超える参加者があり大変な賑わいでした。

第2期は、募集人数を控え、これまで建築塾で行った調査成果等を、地元の皆様に役立てていただくために試行錯誤した10年間でした。

今回の大平建築塾で、後藤治先生や参加者の皆様と行った座談会により、これから目指す方向性も見えてきたように思います。

 

大平建築塾実行委員会 事務局 中村・海東

 



第2期-第9回大平建築塾2013・・・継 承(つなぐ)

 

「大平宿」は江戸中期から宿場と木炭の生産地として栄えた宿場町。ここでの生活体験は、現代的な利便性を期待してはいけません。

自然に囲まれて、竃と囲炉裏での食事づくり、薪割り。過去の暮らしに向き合うことで、人間の生活にとって大切なことは何か、学び伝えることができます。

 

携帯電話はつながらないけれど・・・、人の輪をつなげ、歴史を未来につなげていきましょう。

 

■内容

 大平宿の歴史を学ぶ、民家に宿泊し竃と囲炉裏で食事づくり、

 水源地ウォーキング、障子はり、

 木の伐採、建物実測体験、薪割り、星の観察

 

■参加

 どなたでもご参加いただけます!

 建築関係のお仕事の方、山好き・歴史好きの方、学生の方、

 お友達、ご家族皆さんで、お誘いあわせてご参加ください!

 お一人でのご参加も大歓迎です。

 

■申込締切: 2013年8月10日

 

■申込方法

 ホームページの申込フォーム(http://formmail.jp/00084413/)
 からお申込み下さい。 (Eメール/FAXでも可)

 

■参加費

 2泊3日 大人15,000円 学生10,000円 
     中/小学生5,000円 幼稚園生以下は無料

 1泊2日 大人12,000円 学生 8,000円
     中/小学生4,000円 幼稚園生以下は無料

 ※宿泊費、飲食費、薪代、保険、配布資料、雑費等を含みます。

 

■定員

 50名(先着順に受付します)

 

■持ち物

 白米(ひとり3合程度)、寝袋(事前申込にて1泊1,000円で
 レンタル可能)

 詳しくは申込み受付け後にご案内いたします。

 

■交通手段

 自家用車  / 高速バス・電車 

 交通手段を申込書にご記入下さい。

 飯田市からは通常バス等がありません。高速バス・電車で飯田
 までお越しの方は、JR飯田駅前より、送迎車等を用意いたし
 ます。

 詳しくは申込み受付け後、事務局からご連絡します。

 

■参加費振込先

 参加費を以下にお振込み下さい。

 受付後、事務局から注意事項等の、パンフレットをお届けいた
 します(Eメールもしくは郵送)。

 ①郵便貯金
  総合口座 記号 10040  番号 91126741 

 ②ゆうちょ銀行
  支店名〇〇八(ゼロゼロハチ) 口座  No.9112674

  名義 生活文化同人事務局
  ※振込み手数料は、参加者でご負担下さい。

 

 「大平宿」は、飯田市(伊那街道)と中山道をつなぐ大平街道の中間地点に位置し、宝暦年間(江戸中期)から宿場と木炭の生産地として栄えた宿場町です。その後、鉄道の開通に伴いその役割を終え、昭和45年に一斉離村となりました。無住の里となった後、地元有志らによる大平宿の保存運動が始まり、昭和51年「大平宿をのこす会」が設立され、昭和57年「大平保存再生協議会」により「大平憲章」が制定され、平成3年度に始まった飯田市の「ふるさとづくり特別対策事業」の結果、9棟の民家が改修されました。

 平成22年2月、大平宿周辺は、飯田市の水源地及び自然環境と、江戸・明治期に建てられた民家を保全するために「準都市計画区域」に指定され、新たな保存再生の動きが始まりました。

 

 「大平建築塾」は、民家を積極的に活用し、大平宿の保存を語り続けようという趣旨により、生活文化同人の主催によって、平成6年から、年に1回開催されることになり、平成25年で通算19回目となります。

(平成16年から第2期として再スタートしました)

 

 大平建築塾では、民家での宿泊や、竃と囲炉裏での炊事体験と共に、周辺整備、障子の貼替えを行いながら、大平宿の生活環境と保存活用の経緯を学び、大平宿を通して日本文化・伝統技術を次世代伝えることの大切さについて語りあってきました。近年の大平建築塾では、建物実測や、柱の傾き・不同沈下等の破損調査を行い、のこす会や飯田市への報告をいたしました。

 

 現代を生きる私達が未来に継承(つなぐ)べきものは何か。この夏、大平宿の囲炉裏端で語らいましょう。

 

 

■大平建築塾2013

 実行委員会 事務局 (中村・海東 もば建築文化研究所内) 

 ホームページ http://sb-jin.seesaa.net/

 〒110-0001 東京都台東区谷中7-6-5

 TEL/FAX 03-6324-5801 

 E-mail oodairakenchiku@gmail.com

 

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主催 生活文化同人  共催 大平宿をのこす会

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第2期-第8回大平建築塾2012・・・大平が遺すもの

 

 「大平宿」は、飯田市(伊那街道)と中山道をつなぐ大平街道の中間地点に位置し、宝暦年間(江戸中期)から宿場と木炭の生産地として栄えた宿場町です。その後、鉄道の開通に伴いその役割を終え、昭和45年に一斉離村となりました。

 無住の里となった後、地元有志らによる大平宿の保存運動が始まり、昭和51年「大平宿をのこす会」が設立され、昭和57年「大平保存再生協議会」により「大平憲章」が制定され、平成3年度に始まった飯田市の「ふるさとづくり特別対策事業」の結果、9棟の民家が改修されました。

 

 平成22年2月、大平宿周辺は、飯田市の水源地及び自然環境と、江戸・明治期に建てられた民家を保全するために「準都市計画区域」に指定され、新たな保存再生の動きが始まりました。

 「大平建築塾」は、民家を積極的に活用し、大平宿の保存を語り続けようという趣旨により、生活文化同人の主催によって、平成6年から、年に1回開催されることになり、平成23年で通算18回目となります。(平成16年から第2期として再スタートしました)

 

 大平建築塾では、民家での宿泊や、竃と囲炉裏での炊事体験と共に、周辺整備、障子の貼替えを行いながら、大平宿の生活環境と保存活用の経緯を学び、大平宿を通して日本文化・伝統技術を次世代伝えることの大切さについて語りあってきました。

 近年の大平建築塾では、建物実測や、柱の傾き・不同沈下等の破損調査を行い、のこす会や飯田市への報告をいたしました。

 

 今年の大平建築塾では、現在の民家を保存していくための周辺環境整備、修復手法について考えます。

 

大平が遺したものは何か?

 

この夏、大平宿の囲炉裏端で語らいましょう。

 

 

■日 程:8月18日(土)~8月20日(月)

 

18日(土)

 13:00 受付開始、随時各棟清掃・障子紙はりかえ

 14:30 開塾式

 15:00 大平宿の歴史 紙芝居、大平宿場内の民家見学

 16:30 炊事(大平鍋)・夕食・風呂焚き

      夜 大平の昔と今を語る - 懇親会

19日(日) 

 7:00 炊事・朝食、水源地まで歩こうツアー

 9:00~12:00 周辺整備(草刈、唐松伐倒体験、建物点検等
       を計画中)

 12:00 昼食

 13:00 分科会

 

 1.大平だからできる木造学校

   (民家の実測をしよう/講師:小林一元)

 2.宿場と森林の周辺整備

   (間伐や建物周辺の整備体験をしよう)

 3.民家パンフレットデザイン

   (大平の民家を紹介する広報物をつくろう)

 

 17:00   炊事(大平鍋)・夕食・風呂焚き

 20:00  分科会報告会、懇親会

 

20日(月)

 8:00 炊事・朝食、宿泊した建物の掃除

 12:00 閉塾式・解散

 

 

■持物

 白米(ひとり3合程度)、寝袋(事前申込にて1泊1,000円で
 レンタル可能)

 詳しくは申込み受付け後にご案内いたします。

 

■参加費

 2泊3日 大人15,000円 学生10,000円 中/小学生5,000円

 1泊2日 大人12,000円 学生 8,000円 中/小学生4,000円

 

■定員

 50名(先着順にて受付けします)

 

■交通手段

 自家用車  / 高速バス・電車 

 交通手段を申込書にご記入下さい。飯田市からは通常バス等
 がありません。高速バス・電車で飯田までお越しの方は、

 飯田市役所前より、送迎車等を用意いたします。詳しくは
 申込み受付け後、事務局からご連絡します。

 

■申込締切 8月10日(金)

 お誘い合わせて是非お申込み下さい!

 

■参加申込方法

 ホームページの申込フォーム(http://formmail.jp/00084413/)からお申込み下さい。

(Eメール/FAXでも可)

 その後、参加費を以下にお振込み下さい。

 受付後、事務局から注意事項等の、パンフレットをお届け
 いたします(Eメールもしくは郵送)。

 

■振込先

 ①郵便貯金 総合口座 
   記号 10040  番号 91126741 

 ②ゆうちょ銀行 
   支店名〇〇八(ゼロゼロハチ) 口座  No.9112674

   名義 生活文化同人事務局 
  ※振込み手数料は、参加者でご負担下さい。

 

■問合せ

 大平建築塾2011事務局 (梅田・中村 もば建築文化研究所内)

 ホームページ http://sb-jin.seesaa.net/

 〒110-0001 東京都台東区谷中7-6-5

  TEL/FAX 03-6324-5801 

  E-mail oodairakenchiku@gmail.com

 

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主催 生活文化同人

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第2期-第7回大平建築塾2011・・・今こそ日本の生活文化を見つめよう


第2期-第6回大平建築塾2010・・・手をつなぎ保存再生の輪を

大平建築塾は、今年で第2期第6回目をむかえます。

親子で、お友達と、古い建物が好き、山が好き、川遊びが好き、草刈が好き、囲炉裏とかまどを使ってみたい、伝統的木造の家や町並み保存について興味がある、子供や大学生、建築の実務者等、色々な方々が出会い、大平宿を通して日本の生活文化の原点を体感していただく機会になればと思います。

大平宿は、本年2月、準都市計画区域に指定され、自然環境と民家群を保全していくための新たなスタートをきりました。

 

集団離村から40年目の今年、大平宿に関わる人たちが手をつなぎ、保存再生の輪は、再び大きく広がろうとしています。

これから、大平宿の自然環境と、民家群はどのように保存再生されてゆくのか。

今の大平宿の姿を体感しに、是非ご参加ください。

この夏、大平宿の囲炉裏端で語らいましょう。

大平建築塾2010、ご参加の皆様、ありがとうございました。

お天気にも恵まれ、地元NPO大平宿をのこす会、もと住人の皆さま、飯田市のご協力のもと、とても充実した2泊3日を過ごすことができました。

▽閉塾式前の集合写真 今年の参加者は40人超でした。


■取水口の応急補修

地元、大平宿をのこす会の皆様と共に、大平宿へとつながる、水源取水口の、パイプ延長、及び擁壁コンクリート下の土留めによる応急処置を行いました。

大平宿へは、近くの「黒川」から生活水を取水しています。

この取水口には、洪水にならないよう&水が干上がらないよう、工夫がされています。

現在、この黒川からの取水をしている擁壁コンクリートが崩壊しているため、黒川の水流をイドッカワに取水できなくなっており、現状ではパイプにより取水を行っています。

近年、パイプ長さ不足と、現存している擁壁の割れにより取水に漏れがありました。

今回の建築塾では、応急処置として、まずパイプ4mの長さ延長を行いました。

また、コンクリート擁壁が、これ以上の崩壊するのを防ぐため

現存擁壁の下に、土嚢袋と石により、土留めを行いました。

ちょっとした土木工事でしたが、10名ほどで2時間作業を行い、応急処置ができました。


■人形浄瑠璃「黒田人形座

今年も夜会公演に、「黒田人形座」の皆様に来ていただきました。

今年は「忠臣蔵 本蔵 下屋敷の段」でした。

間近でみる人形浄瑠璃は迫力です!子供達もかじりついて見入っていました!

公演後のご挨拶

公演前に子供達にむけて人形のお話し。

大平建築塾の帰り道、飯田市内にある、黒田人形座専用の人形劇舞台を見学。高田座長にご案内いただきました!太い梁を用いた舞台は圧巻です!

黒田人形座の皆様、ありがとうございました!

■間伐体験

40年前の一斉離村の際に植樹したといわれる唐松を、3本、間伐いたしました。

間伐した木材は、50cmに玉切して薪用として、今後、大平宿に宿泊される方々に薪として活用していただるよう、軒下に積んできました!

間伐には、南木曽町の林業家(田中氏親子)の協力を得て、チェンソーにて実施いたしました。

建物と反対側に倒すよう切り口を決め、補助のロープは参加者大勢で引っ張り、無事終えることができました!

年輪を数えると、ちょうど40ほど!

大平宿が過ごした月日が刻まれています。


■囲炉裏と竃でごはん

大平宿で宿泊するのは、江戸時代の民家。

参加者が自ら囲炉裏と竃で、薪を割り、火をおこし、炊事をします。

一人で参加しても、家族で参加しても、お父さん、お母さん、お兄さん、お姉さん、子供達、3日間過ごすうちに参加者全員が、自然と 大家族のようになります。

あまったご飯が、いつのまにか きれいな三角のおにぎりになって 笹の葉に包まれたり、山で採ってきた山菜が天ぷらになったり。

大平ならではの食事を楽しめました!!


■今年も分科会で実測体験

大蔵屋さんの、平面図と立面図を作成。

実測を初めて体験する学生さんから、設計者の方も参加。

実行委員の小林一元さん指導により、皆さん熱心に野帳を作成されました。

この成果物は、のこす会・飯田市にお渡しする予定でおります。



第2期-第5回大平建築塾2009・・・民家から生活環境を学ぼう


第2期-第4回大平建築塾2008・・・大平で木造住宅の原点にふれよう

 

■日 程:8月2日(土)~ 8月4日(月)

2日(土) 14:00 受付開始 (深見荘前)

 15:00 開塾式

 15:30 各棟清掃 大平宿内の見学(案内:吉田桂二)など

 16:30 炊事・食事・風呂焚き

 19:00 夜会 未定

 20:00 懇親会

 

3日(日)

 10:00 実測調査報告 昨年まで行なわれた現況調査
     を報告いたします。

 11:30 炊事・食事

 13:00 分科会

 

 ①各自調査道具を使って実際に大平の民家を調査体験して
  もらいます。(担当:小林)

 ②昨年の建築基準法の改正で伝統構法の家づくりが難しく
  なっています。現在全国の伝統木造を手掛ける実践者の
  団体が手を携え、国交省とやり取りしながら基準法に伝
  統木造の位置づけがなされるように活動しています。
  その活動の中心の一人である宮越さんに経過や見通しな
  どを教えていただこうと思います。(担当:宮越)

 *残りの時間は周辺樹木の伐採、草取りなどの周辺整備を
  行います。

 

 17:00  炊事・食事・風呂焚き

 20:00  NPO大平を残す会の方たちとの懇親会

 

4日(月)

 9:00 炊事・食事

 11:00 掃除・戸締り

 12:00 閉塾式・解散

 13:30 飯田市役所に調査報告書を提出?

 

 

 

■会費:日程(3日間参加):一般15,000円 学生10,000円

 

■定員:30名限定(申し込み順)

 

■交通手段:大平宿まで極力自力でお願いします。高速バス利用の方は申込み時にご相談ください。

 

■申込み方法:08年大平建築塾事務局へ名前と連絡先をFAXしてください。始めて参加する方には事務局から持参するものなどの注意事項をご連絡いたします。

 

■申込み締め切り:7月28日

 

■案内ホームページ:http://www.rengou-sekkei.co.jp/doujin.html

 

■08年大平建築塾事務局:アトリエ・ヌック 新井聡

 〒335-0014 埼玉県戸田市喜沢南2-5-5
       戸田第2スカイハイツ404号

 

  TEL/FAX:048-432-8651  E-mail:nook-a@kjps.net



第2期-第3回大平建築塾2006・・・エコロジーを学び、エコロジーを体得する


第2期-第2回大平建築塾(2005) ・・・「キミは大平で何を見つけたか?」

 昨年は、新たに第1回目の再スタートと位置づけ、建物の現状調査を行ない、新たに大平宿を見直すきっかけとしました。今年は建物周辺の成長著しいカラマツ等の伐採や繁茂する植物などを除去する周辺整備を行い、集落の生活の一端を体験する中から、都市に住む私たちの生活に向き合ってみたいと思います。

 

もともと人間はその自然と適度に距離を保ちながらその恵を生かし、

畏れを抱きながら生活を営んできた。

現在の大平宿は自然に取り囲まれていく過程にある。

一見、田舎の風景のようにも見えるがそこには生活は見えない。

生活があるからこそ集落として生き続けられるのである。

生活の場とするには手入れがなによりも必要となる。

建物ばかりでなく、その周囲の環境に対しても同様であろう。

かつて、ここに集落の生活があったような状況を一瞬でも

再現することが可能であるのか。

そんな試みが今回の大平建築塾のテーマである。

汗を流す中から何かを見つけてみたい。

周辺環境は手入れすることによってのみ

自然と共生関係をつくっていけるのだ。


第2回(2005)・・・キミは大平で何を見つけたか?

 

■日 程: 8月6日(土) ~ 8月8日(月)

 

■スケジュール

 

  8月6日(土) 各棟清掃・障子張替え     

         夜会公演(ひとり芝居)

        

   7日(日)  大平宿内の見学

         改修前後の様子のスライド上映後に現状を見学

         周辺樹木の伐採、製材および周辺整備を行います。 

         (地元飯田の木組みの会との共催)

         学生フォーラム(参加学生主催)

 

   8日(月)  前夜のまとめ報告会

 

■第2回大平建築塾事務局:木住研 宮越喜彦


 

事務局報告

 

第1日目(8月6日)

午後12:00からの受付開始。自家用車での参加者がパラパラと受付を始める。新宿からの貸切バスが到着すると20数名がいっきに受付。

紙屋前で開塾式。

紙屋内でスケジュールや大平での生活などの確認。

紙屋さんも補修され、座敷内部にあった家具や夜具なども整理されて広がりあるスペースとなっていたのは、所有者の大蔵さんが手をかかられたことによる。座敷には離村前の写真なども展示され、昔の大平宿をわずかでも知るきっかけとなっている。

大平といえば鍋物。一汁一菜の夕食。

竈焚きのご飯。火の加減が・・・。おいしく炊けました。

3度目の大平で子供たちも、薪割り、風呂焚き、竈の火番。けっこう上手になっています。

 

 

第2日目(7日)

少しアルコールの残った頭で起床。

朝食後に紙屋で「すこし前までの大平宿」を確認するために、吉田先生より改修以前のスライドを見ながら、現在に至るまでの大平宿の歴史の概要を解説いただく。

紙屋さんでの恒例の夜会講演は、田中明子さんのひとり芝居。

薄暗い民家の中で、野田秀樹作「売り言葉より」の熱演。ちょっと難しかったかな・・・。

 

虫の鳴き声がだんだん大きくなって、夜が深まっていくのでした・・・。

見上げると天の川がよく見えました。

その後に集落の見学を行う。吉田先生にガイドという豪華な企画。(先生ありがとうございました。)

 

スライドのころと現在では集落周辺の植林されたカラマツが大きく成長しすぎて、落葉や火災時の危険など、建物とっても望ましくない状況であることが確認できた。生活者がないために、手入れされることがほとんどなく周辺に咲く山草の繁茂ははげしく、土中に根を深く伸ばしている。

 

昼食後、集落の周辺整備として山草の除草を行う。わずかな時間では思ったほどはかどらないことを痛感する体験となった。

日常の手入れの大切さを再認識。まず、各棟それぞれ体力が持たなかった様子。

飯田の木組みの会の有志の企画で「おおさかや」さんの裏のカラマツ伐採を行う。県の林業事務所の方の協力も得て、伐採したカラマツは薪用に玉切りにして広場横の小屋まで搬出。けっこう重労働に学生諸君もちょっとヘトヘト。丸太の薪割りは次回のイベント?


紙屋さんに展示されていた昔の大平宿の写真(昭和45年 日本報道写真連盟飯田支部撮影)を見ると現在のように建物周囲にはカラマツ林もなく、民家の間には畑で野菜が作られていた様子が見て取れる。

深見荘の横の山草を刈った直後の様子

今年の学生フォーラムは、「ひと手間かける生き方」をテーマに学生たちのワークショップが行われました。

ちょっと重いテーマになるのかどうなのか?夕方までの周辺整備作業を体験した後での議論はどのように展開したのでしょうか。

ベテランは各棟でお酒を飲みながら・・・。

江戸後期建設の「おおくらや」は妻入りせがいで大平宿でも特色ある造りをしている。架構模型を板の間において撮影。梁間が大きくゆるやかな勾配のプロポーションは石置き屋根の必要から生まれたものだが、きれいな形。

第3日目(8日)

学生フォーラムのグループまとめの発表。また、それぞれに「ひと手間」を発表。

まちにもどっても今日をひとつの原点にしてもらえると企画した者としてはうれしいかぎり。

実行委員会のメンバーを紹介。来年の大平建築塾の開催を確認する。

 

 

部屋の片付けをして閉塾式。

また、大平で会いましょう。


「からまつや」から見た紙屋

紙屋の板の間  祭りが終わってモノトーンな気持ち・・・


第2期-第1回大平建築塾(2004) ・・・「キミは大平で何ができるのか?」

たたずまいを見る 柱に触れてみる

匂いを嗅いでみる 自然を聞いてみる

自らつくって食べてみる


今日までのことと明日からのこと 何かが変わるかもしれない

答えはそれぞれの大平 また、この地で集うことを楽しみにして

大平建築塾は、昨年で第10回を終え、節目の年となりました。

今年は、もう一度大平を考えることからはじめてみます。

そういった意味で、本年を第1回と位置づけました。

参加される皆さんには、現状の民家の実測および周辺作業を協働していただきます。

「測る」ことから見えてくるものは、 「今」に対する答えの手がかりになるでしょう。

その中で、皆さんが何ができるのかを考えてください。


 長野県飯田市から西に約20km、山道の大平街道を妻籠に向けて走ると、峠の宿場町「大平宿」があります。大平宿は、1970年の離村以降、無住の集落となっていますが、板葺き石置き屋根の民家が約20棟、群として残されている貴重な集落です。それらの民家に見られる「前土間・広間型」の間取りは、全国的にもめずらしい茶屋宿としての特徴をよく今日に伝えるものとして、保存する価値が極めて高いと評価されています。

 離村以降の大平宿は、放置されたままの状態が長く続いていました。しかし、地元のボランティアグループを中心とした保存運動の成果として(財)日本ナショナルトラストの事業によって2棟の民家が改修されました。さらに、1991年度に始まる飯田市の「ふるさとづくり特別対策事業」を受けて、生活文化同人の有志、および複数の設計者の参加を得た改修設計の結果、1993年3月に9棟の民家を蘇らせることができました。

 民家は使われ続けることによって初めて、本来の生命感と共に保存することができます。これら2つの事業が意図したことは、民家園などにみられるような凍結的な保存ではなく、利活用を前提とした保存・改修でした。大平宿の民家は、申し込めば誰でも利用できます。

 「大平建築塾」は、事業の成果を見守りながら、大平宿の保存運動に関り続けるために、民家を積極的に利活用しようという主旨により、生活文化同人の主催によって1994年から、年に1回開かれることになり、昨年はその10回目の節目を迎えました。

 今年は、実測調査を行ないながら現状を確認し、新たに大平宿とどのようなかかわりを持つのかをテーマに第1回目の再スタートと位置づけています。

 

第1回(2004)・・・キミは大平で何ができるか?

 

■日 程: 8月7日(土) ~ 8月9日(月)

 

■スケジュール

 

8月7日(土)  各棟清掃・障子張替え

        前回の大平宿9棟の改修状況とその後の経過、
        調査方針の説明

        夜会公演 (和太鼓演奏予定)

        

  8日(日)  大平の話(いままでの大平、これからの大平)

        吉田桂二+羽場崎清人(大平をのこす会)

        各棟調査・周辺整備

        学生フォーラム(参加学生主催)

 

  9日(月)  各棟の調査概要報告会

        

■第1回大平建築塾事務局:木住研 宮越喜彦


 

事務局報告

 

通算11回目になる生活文化同人主催の大平建築塾2004も90名以上の参加を得て無事終了した。

 

今回は、あえて第1回として大平建築塾の再スタートと位置づけられている。半数程度は初めての参加だが、すでに複数回参加の参加者には、今までとはいくぶん雰囲気が違うと思われたのではないだろうか。

[正面:満寿屋 右:紙屋]


私たちも参加した9棟の民家の改修からすでに11年あるいは12年の時間が経過している。(2棟は火災のため平成12年に新築されている)大平は冬季の積雪の影響もあり、その手当てが十分に行ないにくい状況がある。また、近接した周囲のカラマツの成長も進み、一見田舎の風景の面持ちもあるのだが、建物にとっては必ずしも望ましい環境とはいえない。ここ数回の大平建築塾へ参加して感じていたことは、個々の民家の痛み具合が年毎に進んでいることだ。また、利用者のモラルによるところが大なのだが、人為的な破損の様子などもうかがえ、内部壁や建具などの傷みも激しくなっている。これがずっと気になっていた。

 

大平宿は江戸後期に建てられた民家もまだ残る無住の集落で、昔と比較すれば隣り合う民家が減ったとはいえ、ある程度のまとまりをもって残っている集落はめずらしいといわれている。

[水盛り管で高さの調査 下げ振りで傾きの調査 周辺整備]

 

建築や環境に関心を持つ学生の参加が多かった。学生フォーラムと銘打って行なわれたワークショップを通して、深夜まで民家の中で議論が繰り返されたようだ。発表にはそれぞれに現段階で何かをつかみとろうとした姿勢を示してくれたと思う。次へ向けて協働していけるものと期待したい。

 

実行委員長としては、事故なく無事に終えられてホッとしている。多くの実行委員と参加者の皆さんに感謝したい。

現状を維持しながら保存し、活用していくためには、日常の手入れで可能なのか、部分補修で対応できるのか、大規模な修繕で対応しなければならない状況なのかを判断する必要がある。生活文化同人として直接民家に手を加えることは、費用面と時間面からも現実的ではないと同時に建築関係の専門家の多い私たちとしては、安易に手を加えることを良しとはしなかった。今、できることは、今の状況を確認し、それを元にどういった判断をすることが必要なのかを考えること、とした。その基準をつくることが今回の現況調査の目的であり、今回の大きな柱となった。

 

また同時に、すでに10年以上の時間の経過と共に大平建築塾への参加者の平均年齢も単純に10歳は上がってきたわけだが、これからのことを考えると若い世代の参加も必須な状況と考えられた。大平宿に接することで何かをつかみとってもらえる場の提供も今回の大平建築塾のもう一つの柱となった。

 

 [学生を中心にワークショップ:4グループある 中間発表]